こんにちは。
綾瀬デンタルクリニック、院長の髙橋です。

日本は超高齢社会を迎え、要介護や要支援の方が増加しています。そのような中、歯科医院への通院が困難な方のための「訪問歯科診療」をご存じですか？これは、歯科医師や歯科衛生士がご自宅や介護施設、病院に訪問して治療や口腔ケアを行うサービスです。
今回は、「訪問歯科診療」についてお話しします。

訪問歯科診療とはどのようなサービスか

訪問歯科診療は、身体的な理由などで通院が困難な方を対象としています。歯科医院から半径16km圏内の患者さまのご自宅や介護施設、病院など、患者さまが寝泊まりしている場所に訪問し治療を行います。
一方で、デイサービスやデイケアのような通所施設では対象外となるため、ご利用の際は注意が必要です。

訪問歯科診療で受けられる治療内容

訪問歯科診療では、以下のような治療やケアが可能です。

入れ歯の作製・調整・修理

入れ歯に関するトラブルは、患者さまの日常生活に大きな影響を与えるため、調整や修理に対応しています。

虫歯の治療や抜歯

外来の歯科治療と同様に、虫歯の治療や抜歯も行えます。

専門的なお口のケア

プラークや歯石の除去、歯みがきの指導、歯ぐきのケアなどを通じて、お口の健康をサポートします。

訪問歯科診療の依頼方法

訪問歯科診療の依頼方法は、ご利用される場所によって異なります。

ご自宅の場合

訪問歯科診療を実施している歯科医院に直接ご連絡ください。
また、ケアマネジャーに相談することで、スムーズに手続きが進むことがあります。

施設や病院の場合

協力歯科医院が登録されていることが多いため、施設スタッフや看護師に相談してみてください。

訪問歯科診療の意義と利用

歯の痛みがない場合、口腔のケアが後回しになりがちです。しかし、訪問歯科診療を活用すれば、通院が難しい方でも適切なケアを受けることが可能です。口腔の健康は、全身の健康にも大きな影響を与えます。特に高齢者や要介護の方にとって、口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防や栄養状態の改善につながる重要な要素です。
ご家族やご近所で歯科医院への通院が難しい方がいらっしゃる場合は、ぜひ訪問歯科診療をご検討ください。