こんにちは。
綾瀬デンタルクリニック、院長の髙橋です。

皆さまは、歯周病が糖尿病と関係があることをご存じでしょうか？
歯周病は「サイレントキラー」とも呼ばれるように、初期の自覚症状が乏しく、進行してから気付くことが多い病気です。
糖尿病は膵臓からでるインスリンの量が不足したり、インスリンが十分に効果を発揮できず、血糖値が高くなる病気です。
これら二つの病気は一見すると無関係に思えますが、実は深い関係があります。

今回は、歯周病と糖尿病の関係についてお話しします。

歯周病と血糖値

歯周病は、歯周ポケット内で増殖した細菌が原因で炎症を引き起こします。歯周病が進行すると、細菌が産生する毒素が歯ぐきから血流へ侵入し、全身に影響を及ぼします。この毒素は、血糖値を下げる働きを持つインスリンの作用を妨げることがわかっています。
結果として、歯周病にかかっている方は血糖値が高くなりやすく、糖尿病の悪化につながる可能性があります。

歯周病を治療すると糖尿病が改善する？

歯周病と糖尿病は相互に影響し合う関係にあります。そのため、歯周病を治療することで糖尿病の改善が期待できるケースが報告されています。歯周病治療によりお口の中の炎症を抑えることで、悪玉物質の産生が低下し、血糖値の改善が期待できると考えられるようになりました。

歯周病治療の具体的な内容

歯周病治療は、患者さま一人ひとりのお口の状態に合わせてさまざまな方法があります。

• 歯ブラシ指導：正しい歯みがき方法を指導し、日常のセルフケアを改善します。
• スケーリング（歯石除去）：歯石を除去して歯周病の原因菌を減らします。
• PMTC：専門的な機器を使用し、歯の表面や歯周ポケット内の汚れを徹底的に除去します。
• 外科処置：進行した歯周病に対しては、歯ぐきの手術などを行い、徹底的に炎症を取り除きます。

全身の健康のために歯周病治療を

歯周病を放置してしまうと、糖尿病だけでなく全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。しかし、適切な治療を行えば改善も期待できます。

当院では、患者さまのお口の健康を守り、全身の健康につながるケアを大切にしています。歯周病が気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。