こんにちは。
綾瀬デンタルクリニック、院長の髙橋です。

災害時には食生活の偏りや環境の変化、水不足が原因で、お口の中のケアが十分にできなくなることがあります。このような状態が続くと、免疫力が低下した高齢者においては、肺炎などのリスクが高まるため、災害時であってもお口の中を清潔に保つことは非常に重要です。

そこで今回は、災害時でも実践できるオーラルケアの方法についてお話しします。

水を節約したい場合の歯みがき方法

1. 水の準備
   コップに大さじ2杯程度の水を入れ、その水に歯ブラシを浸します。
   歯みがき剤は使用しません。
2. 歯みがき
   歯ブラシを使って歯を磨きます。
   汚れが気になる場合はティッシュやウェットティッシュで歯ブラシを拭き取り、再び歯を磨くことを繰り返します。
3. すすぎ
   コップの中の水を少量ずつ口に含み、2〜3回に分けて口をすすぎます。
   これで、歯みがきは完了です。

歯ブラシがない場合のケア

もし歯ブラシを持っていない場合でも、代わりにできるケアがあります。

1. 食後のうがい
   食後には少量の水やお茶でうがいをすることで、口腔内の汚れをある程度取り除くことができます。これは最低限のケアとして効果的です。
2. タオルやティッシュでのケア
   歯の表面をタオルやハンカチ、ティッシュなどで軽くこすり、汚れを取り除くことも有効です。この方法は、特に歯垢が溜まりやすい場所のケアに役立ちます。

唾液を出すことの重要性

災害時にはストレスや環境の変化で唾液の分泌が減ることがあります。
唾液は口腔内の自浄作用を促し、食べカスや細菌を洗い流してくれる役割を持っているため重要です。唾液を十分に出すためには、次のような方法があります。

1. マッサージ
   顎の付け根や耳の下、頬を軽く押したり揉んだりして刺激を与えると、唾液腺が活性化され、唾液が分泌されやすくなります。
2. シュガーレスガムを噛む
   ガムを噛むことで唾液の分泌を促進し、さらにストレス緩和にも役立ちます。
   キシリトール配合のガムを選ぶことをオススメします。

まとめ

災害時はさまざまなストレスや不便に見舞われることが多く、オーラルケアができなくなることもあるでしょう。しかし、お口のケアを怠ると全身の健康に影響を及ぼす可能性があるため、災害時でもできる限り口腔内を清潔に保つことが重要です。
災害時のケアや日々のケアでわからないことがありましたら、お気軽にご相談ください。